名前はもう覚えてないんですけど
わたしによくしてくれた人がいて
さっきのお姉さんに
結婚とは、といった方です
覚えてます
最初席に着く前
はじめまして れい、と申します
頭をさげて顔をあげたわたしを
ぽかん、と口開けて
(・Д・)
こちらをみてるんですね
背中が大きくあいた
真紅のロングドレス
腰まである黒髪を
ゆるりとまいて
胸元には
大振りのスワロフスキー
にこっ
とすると顔を真っ赤にして
目を背けて
しゃべられないんです
だれがみても
わたしを気に入ってくださって
上司のかたが
お前がそんなことになるなんて
めずらしいな
同伴も四人でセッティング
二人だと喋られないから
だんだん二人で同伴するようになるんです
毎週火曜日
あるとき好きな色は?
ときかれ
ピンクかな
っていったら
次お店きてお見送りの時
ブランドの傘を渡されるんです
ピンクの
顔真っ赤にして
気に入らなかったら捨ててください!!
そこらへんで拾ったと
思ってください!!
と
頭を下げられて
みんなの前で渡され
早足でかえっていくんですよ
わたしびっくりして
なんにもいえなくて
純粋に好かれてるのが
伝わりました
かわいー
ってお姉さんがいって
だからといって
なにもなかったんですが
↑
鬼
どんな顔して買ったんだろう
どれだけ考えてくれたんだろう
うれしくて
今
断捨離してて
ホステス時代のものは
全部売っていってるんです
もう使うことないから
でもその傘は
大事に大事に使わせてもらってます